「クマ取り 痛い」
5年前、私が夜な夜な検索していた言葉です。布団に入ってから、スマホの明かりで顔を照らしながら、同じような言葉を何度も打ち込んでいました。
やりたい。でも痛いのは嫌だ。というより——怖い。
目にメスが入るなんて、想像しただけで足がすくみました。50代にもなって、と自分でも思います。それでも怖いものは怖かったんです。
結論から先に言いますね。痛みは、想像していたよりずっとマシでした。 「まったく痛くない」とは言いません。多少は痛みます。でも、覚悟していたものとは比べものになりませんでした。
でも——いちばん怖かったのは、痛みではありませんでした。
あのとき私が本当に怖がっていたものの正体と、手術台の上で私が何を考えていたか。5年前の私に教えてあげたかったことを、正直に書きます。
「怖い」の正体は、4つに分けられました
検索していた当時は、ぜんぶまとめて「怖い」でした。でも受けたあとに振り返ると、私が怖がっていたものは、はっきり4つに分かれていたんです。
- 当日の痛みが怖い(麻酔は効くの?途中で目が覚めない?)
- 失敗が怖い(先生が下手だったら?変な顔になったら?)
- バレるのが怖い(私は家族に内緒でした)
- お金が無駄になるのが怖い(25万円出して後悔したら立ち直れない)
面白いもので、実際に怖かった順番は、検索していたときの順番と全然違いました。 1番の「痛み」は、終わってみればいちばん軽かったんです。
ひとつずつ、正直に書いていきます。
怖さ① 痛みは?——「痛くない」ではなく「想像より痛くない」でした
私の場合は笑気麻酔をお願いしました。
受けてみた感想としては、意識はあるけれど、ふわっとぼーっとしてくる感じです。
ここは正直に書きたいところなので、言葉を選びますね。「まったく痛くなかった」わけではありません。 多少は痛みます。ただ、想像していた痛みとは比べものにならなかった、というのが本当のところです。夜な夜な検索していた私が身構えていたものは、もっとずっと恐ろしいものでしたから。
痛かったら、その場で麻酔を足してくれました
そして——これを書き忘れていました。私がいま思い出して、いちばん伝えたいことです。
辛そうにしていると、麻酔を追加してくれるんです。
私の記憶では、先生も看護師さんもこちらの様子を見ながら対処してくれました。 「痛みを我慢して耐え抜く」ようなものではなかったんです。辛そうな顔をしていれば気づいてくれるし、手を打ってくれる。
これ、受ける前の私がいちばん知りたかったことでした。
だって「痛かったらどうしよう」と怖がっているとき、頭にあるのは「痛くなっても、もう逃げられない」という想像なんです。始まってしまったら、あとは終わるまで耐えるしかない、と。でも実際は違いました。痛ければ対処してもらえる。逃げ場はちゃんとありました。
だから、これから受ける方にお願いしたいことがあります。我慢しないでください。 痛かったら痛いと伝えていいんです。私たちは黙って耐えるのに慣れてしまっているけれど、ここは伝えたほうが、お互いにとっていいところです。
ただし、これは私の場合の話です。麻酔の種類も、効き方も、追加できるかどうかも、クリニックや体質によって違います。カウンセリングのときに「どの麻酔を使うのか」「痛みが出たときはどうしてもらえるのか」を必ず聞いてください。 私は聞いておいてよかったと思っています。
ちなみに我が家は、夫と娘も別のクリニックでクマ取りを受けています。ふたりとも、痛みについては特に何も言っていませんでした。 私が根掘り葉掘り聞いたわけではないので断言はできませんが、少なくとも「痛くて大変だった」という話は出ていません。年齢も術式もクリニックも違う3人で、そこは共通していました。
私がいちばん鳥肌が立った想像は「目、開いてるの?」でした
ここ、笑われるかもしれないんですが、大真面目に書きます。
私が手術前にいちばん鳥肌が立ったのは、痛みそのものより手順の想像でした。
まぶたを下げて、そこに麻酔をして、そこから脂肪を取る——想像しただけで鳥肌が立つんです。今こうして書いていても、ちょっとゾワッとします。
そして、どうしても知りたかったことがひとつありました。
「そのあいだ、目は開いているの?」
だって、もし開いていたら。針が見えたら、いちばん怖いじゃないですか(笑)。自分の目に何かが近づいてくるのが見えてしまったら、私は耐えられないと思いました。
こんな心配をする人が他にいるのかは分かりません。でも私はそこがずっと不安でした。
結果を書きますね。目は、開いていませんでした。 閉じています。……当たり前といえば当たり前ですよね。冷静に考えれば分かることなのに、あのときの私は本気で心配していました。
だから、もし同じことを気にしている方がいたら。あなただけじゃないですし、針が見えることもありませんでした(私の場合は、ですが)。ここが引っかかって踏み出せないのなら、カウンセリングで「施術中、目はどうなっていますか」と聞いてしまうのがいちばん早いです。恥ずかしい質問ではありません。
そして——ここからが、誰も教えてくれなかった話です。
怖さ② 本当の山場は、手術中の「想像」でした
痛みは、想像していたほどではなかった。じゃあ何が辛かったのか。
自分の想像です。
意識がぼーっとしている中でも、頭のどこかは動いているんですね。「いま、目の下を切っているのかな」「いま、何をされているんだろう」と、勝手に想像してしまうんです。そして想像した瞬間に、ぶわっと怖くなる。
痛くないのに、怖い。これは完全に想定外でした。夜な夜な検索していたときの私は、「痛いかどうか」しか心配していなかったので、手術中の自分の頭の中が敵になるなんて、考えもしなかったんです。
私が編み出した対処法:好きな人に励まされる想像をする
そこで私がその場で編み出した方法が、これです。
まったく違うことを考える。なんなら、好きな人のことを考えて「頑張って」と励まされる想像をする。
……冗談みたいでしょう。でも、これが本当に効いたんです。
怖い想像を止めようとしても止まりません。「考えないようにしよう」と思うほど考えてしまう。だったら、頭の中を別の何かで埋めてしまうほうが早い。好きな人でも、好きな音楽でも、行きたい旅行先でもいいと思います。とにかく目の前で起きていることから意識を引き剥がす。
これから受ける方には、「手術中に何を考えるか」を先に決めておくことをおすすめします。準備しておけば、いざというとき慌てません。
もうひとつ救われたのは、看護師さんの手でした
もうひとつ、忘れられないことがあります。
施術中、看護師さんが手をトントンしてくれたんです。
たったそれだけのことなんですけどね。あれには本当に落ち着かせてもらいました。緊張している患者の気持ちを分かってくれているんだなあ、と。声も出せない状況で、あのトントンは効きました。
もし今、怖くて迷っている方がいたら——怖がっているのはあなただけじゃなくて、クリニック側もそれを分かっている、ということは伝えておきたいです。
怖さ③ いちばん怖かったのは「先生が上手か下手か」でした
正直に言うと、私がいちばん怖かったのはここです。
痛みは終われば消えます。でも仕上がりは顔に残る。下手な先生に当たったらどうしよう、変な顔になったらどうしよう。その不安が、当日までずっと消えませんでした。
これに対して私が思うことは、ひとつだけです。
実績を確認してください。
口コミは参考にはなりますが、全部が正しいとは限りません。良い口コミも悪い口コミも、書いた人の事情があります。それよりも、その先生の症例や実績を、自分の目で確かめること。カウンセリングで直接聞いてもいいと思います。私はそこを確認したうえで決めました。
ちなみに我が家は、私・夫・娘の3人が、それぞれ別のクリニックでクマ取りを受けています。3人とも自分で選んで、結果も違いました。この比較は別の記事に詳しく書いています。
家族3人ぶんの体験と、後悔しやすいポイントはこちら。
→ 【体験談】クマ取りで後悔した?50代の私と家族3人が感じたデメリットの正直な話
怖さ④ 終わった直後の顔と、「バレるのが怖い」
手術が終わった直後は、もちろん腫れました。正直、ひどい顔です。
帰り道はマスクとメガネで完全防備して、なるべく人に気づかれないように帰りました。……が、これは後から思えば心配しすぎでした。他人って、案外そこまで人の顔を見ていないんですよね。
問題は家族です。私は家族に内緒でやったので、ここが本当に怖かった。
結論から言うと、「目の周りがかぶれた」で押し通しました。もともと肌が弱くて皮膚科通いの経験があったので、わが家ではとても自然な言い訳だったんです。保冷剤で冷やしている姿も「かぶれを冷やしてる」で堂々と通せました。
裏を返せば、「かぶれた」で誤魔化せる程度の腫れだったということでもあります。お岩さんのような顔を想像していた私には、これも発見でした。
何日休んだか、腫れがいつ引いたかの詳細はこちらに書いています。
→ くま取りのダウンタイムで仕事は何日休む?50代の私は9日休みました
5年前の私に言いたい、たったひとつのこと
長々と書いてきましたが、伝えたいことはひとつです。
怖さを、ちゃんと分けてください。
「なんとなく怖い」のままだと、いつまでも決められません。私は決められないまま、何ヶ月も夜に検索を続けていました。
でも「痛みが怖いのか」「失敗が怖いのか」「バレるのが怖いのか」「お金が怖いのか」に分けてしまえば、それぞれに対策があります。 痛みは麻酔の相談。失敗は実績の確認。バレるのは休みの取り方。お金はカウンセリングでの見積もり。
分けた瞬間に、怖さは「調べられること」に変わりました。私にとってはそれが、決心できた理由でした。
そして——受けるか受けないかは、どちらでもいいと思っています。やらないと決めるのも立派な決断です。ただ、怖いまま何年も検索を続けるのだけは、もったいない。5年前の私がまさにそうだったので、そこは強く思います。
「相談だけ」で予約できるクリニックも多いです。契約しなくていいので、話を聞くだけ聞いてみる。それだけでも、夜の不安はずいぶん軽くなります。
決心した経緯から費用、5年後の今まで、全部をまとめた体験談はこちらです。
→ 【体験談】50代クマ取りの本音|後悔は?痛み・費用・5年後のリアルまで全部話します
「まだ手術は早い、まず予防から」という方は、こちらもどうぞ。
→ 目の下のくまにアイクリームは効果ない?長年使った50代の結論は「予防」です
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あの夜の私と同じように検索しているあなたに、少しでも届いたなら嬉しいです。
※本記事は個人の体験談であり、痛みの感じ方・麻酔の効き方・経過には個人差があります。麻酔の種類や術式の選択、施術の可否については、必ず医師の診察と説明を受けたうえでご判断ください。


コメント